視覚障がい者の方が街中で白杖を掲げている光景を見たことがありますか?
実は重大な意味が込められた行為だったんです。。
そもそも白杖とは?
白杖(はくじょう)とは視覚障害者の方が歩行の際に
前方の路面を触擦して使用する白い杖のことです。
大きさは直径2cm程度、長さ1mから1.4m程度のものが一般的で
主な役割は、
- 安全の確保(前方の障害物や危険の防御)
- 歩行に必要な情報(段差や歩道の切れ目等のランドマーク)の収集
- ドライバーや他の歩行者
警察官などへの注意喚起の3つと言われいます。
そして話題を呼んだのはその白杖を掲げる理由がSNSに投稿されたのがきっかけでした。
『助けて欲しい』というサイン
実は視覚障がい者の方が白杖を頭の上(約50センチほどの高さ)に掲げる理由は
=『助けて欲しい』
という意味があるそうなのです。
しかし残念ながらそれを知っている人はごくわずかで、
あまり認知されていないみたいなのです。
この行為を『白杖SOSシグナル』といいます。
SNSに投稿されたこちらの記事が新聞に掲載され、話題となりました。
※その際の投稿がこちらです。
このサインを出している意味からして、
みんなが知っておくべき内容だと思うのですが、
実際その認知度はかなり低いみたいなんです。
さらに低いばかりではなく、中には反対意見も、、、
間違った認識が広まっていく危険性がある?!
なんと驚いたことに反対意見の中には健常者だけでなく、
視覚障がい者の方もいたらしいいのです。
このマークは1997年に福岡県盲人教会が考案したものですが、
視覚障がい者でさえ、知らない人が多いらしいのです。
盲学校でも白杖を使った歩きかたは教えても、サインのことは教えないみたいです。。
その他の介護施設でも特別言われることはありません。
反対意見の言い分として、、
『困った時=白杖を掲げる』という認識が広まれば
『白杖を掲げない=困っていない』という間違った常識が生まれてくるのでは。。
と言った懸念があるようです。
白杖を使う当事者がこのサインを知らないと
いざという時にSOSを示すことができません。
”困ってる時は白杖を掲げるはず”という認知が早歩きすると、
どうなるか?
”困っているようにも見えるけど、掲げてないからいいや”
なんて間違った状況に陥らないとも限らないからです。。
必要なのは一人一人の思いやりと気遣い
これからは関連団体も本格的に普及活動に臨んでいくらしいです。
しかし1997年定められて以来かれこれ、20年は経っています。
新聞に取り上げられたから認知が多少は広まったもの、
本来であればもっと早くに人々の常識として浸透していてもいいはずです。
目が見えていても他人を気遣う心の目が見えていなければ
それは盲目であるのと何も変わりません。
世間への認知が一刻も早く広まることを心より願います。